日本で初めて、野生ではない、栽培されたいちごを持ち込まれたのは、オランダからでした。というのも、当時、1830年ごろの江戸時代後半でしたから、日本はまだ鎖国状態で、オランダが唯一、外交を許されていた国だったからです。
オランダから持ち込まれたいちごは、当時、「オランダいちご」と呼ばれていました。このいちごは、18世紀のオランダの農園で、もともと野生のいちごであるチリイチゴというチリ産のいちごと、こちらも野生のバージニアイチゴという北米産のいちごを組み合わせて誕生したものでした。
2つをかけ合わせると、いちごの実の大きさがなんと10倍になっただけなく、味もとても美味しかったので、ヨーロッパから徐々に人気が広がっていきました。そして、世界中に次第に普及していき、日本にも伝わったのです。
ただ、日本では、このいちごは食用ではなく、観賞用として普及しました。鮮やかな赤いいちごの色が、血を連想させるとのことで、なかなか口に運ぶ機会はなかったようです。むしろ、開港後の1870年ごろに、アメリカなどから伝わったアナナスいちご、パイナップルいちごなどが、現在でもよく食べているいちごのルーツになったといわれています。
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